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研修報告【レポート】

2023年度 第2回 資格更新研修会(2023年10月29日開催)の報告

日程 2023年10月29日(日)13:30~16:40
会場 エッサム神田ホール2号館
参加人数 82名
テーマ 療育現場における太田ステージの意義と活用~コミュニケーションや行動との関係で~
講師

立松英子先生(全国療育相談センター)

新型コロナウイルス感染拡大防止のために、オンライン研修会をしてきましたが、久しぶりの対面研修会となりました。

第1部は『障害観と支援観』ということで、最初に基本的な障害の定義や法律の説明があり、その上で発達支援や発達評価の定義や意義、LDT-RやTOBを使ったアセスメントや太田ステージにおける「発達支援観」について教えていただきました。

第2部は『子どもから学ぶ』というテーマで、子どものモノの捉え方や見え方、理解の仕方について、具体的な行動を挙げながら解説していただき、その後ステージとTOBから推測する行動の理由について具体的なデータを示しながら講義をしていただきました。

第3部は『認知発達評価の実際』ということで、太田ステージ評価の手順や、各Stageの代表的な行動について学び、簡単なワークも行いました。

参加者のアンケート結果も大変好評で、発達の過程を整理することが出来て大変勉強になった、とても分かりやすく太田ステージの各ステージの状態について更に理解を進めることが出来た、もっと時間が欲しかった、今後も立松先生の研修を希望する等の意見がありました。

また、研修会で紹介したTOBの使用について質問があり、立松先生からコメントをいただいているので以下に記載いたします。

鳥の絵課題、使っていただいて結構です。

ここに用紙があります。

著書「発達支援と教材教具Ⅲ」p104にもあります。(こちらはB5サイズなのでやや小さめです。A4に拡大してお使いください)

注意点ですが、上段左端と真ん中の鳥を使って十分に課題(おなかを描く)を伝えること、(見本動作:手を持っても、点線をなぞらせても、子どもに合わせてどちらでも結構です)そして3番目からは相手(子ども)の手に一切触れないということです。

※教示は言葉ではありません。上記の見本動作です。

見本動作を見せたら(一緒にやったら)、「はいどうぞ」とさっと促すということです。
言葉をかけても結構ですが、それがメインではありません。
滞っていたら、「おなかを上手に描いてね」程度です。

評価後の解釈や接し方の留意点については「Ⅲ」に詳しく書いてあります。
やってみて、感想等を教えていただければ幸いです。