日本臨床発達心理士会 東京・山梨支部
研修報告【レポート】

2014年度 第2回 発達臨床研究ネットワーク研修会(2014年12月21日)の報告

日程 2014年12月21日(日) 9:30~16:30
会場 東京しごとセンター講堂(地下2階)
参加人数 79名
テーマ 発達支援領域における認知行動療法
~学校カウンセリング現場における夢を媒介とした認知行動療法
(dream information-mediated cognitive behavior therapy)の適用事例を考える~
講師
  • 松田英子(江戸川大学社会学部人間心理学科教授)
  • 川瀬洋子(江戸川女子中学校・高等学校カウンセラー)

今回の研修会では、発達臨床研究ネットワークの世話人が事前検討会を2回開催し、川瀬先生の事例を中心にどのような流れでワークショップをすすめていくとよいかについて皆で話し合い企画した。川瀬先生の事例の基本方針となっている認知行動療法の考え方や、夢を取り扱うことの難しさについて学びたいとの意見がまとまり、共同研究者の松田先生に概要をお話しいただくこととなった。

認知発達療法では、問題の悪循環を引き起こす「認知」の機能を重視しつつも、「認知」「行動」「情動」「生理」の4要素のどこからでも介入できること、またその組み合わせを個々のクライエントの状態に応じて選択していくことが重要であり、発達支援領域では、子ども年齢が低いほど、症状が重症であるほど、「行動」の技法の割合を多く、年齢が高いほど、症状が軽いほど「認知」の技法の割合が大きくなるという傾向があるというお話には会員の多くが頷いていました。

後のグループディスカッションでもそれぞれの臨床現場での疑問や悩みがそれぞれに活発に議論され、大変好評であった。